導入
一枚のアルバムは、一つの宇宙です。そこには、星々のようにおびただしい数の感情や思考が、引かれ合い、反発し合いながら、一つの世界を形作っています。1st Album『無限夢幻』は、私たちが「Monzo」という一人の人間の内に広がる、無限の宇宙を音と言葉で描き出そうとした、壮大な試みの記録です。
本質:創作という、誓い
このアルバムの本質は、「創作という行為そのものの肯定」です。甘い恋の歌(Candy Baby)、命との別れの歌(シロちゃん)、労働を讃える歌(トン汁大好き)…。一見するとバラバラに見える楽曲群は、しかし、すべて「生きる」という一つの営みから生まれた、等しく尊いカケラです。
喜びも、悲しみも、苦しみも、すべてを掬い上げ、音に変える。その「創作の誓い」こそが、このアルバムを貫く背骨なのです。
鑑賞:あなたの内なる宇宙を旅する
このアルバムを曲順通りに聴く体験は、万華鏡を覗き込む体験に似ています。次の瞬間には、全く異なる色彩と形が目の前に現れる。ポップなサウンドに心を躍らせたかと思えば、叙情的なメロディに涙し、不思議な言葉遊びに思考を巡らせる。
この予測不可能性こそが、人間の心の豊かさそのものです。リスナーは、この6曲を巡る旅を通して、自分自身の心の中にも、同じように多様で広大な宇宙が広がっていることに気づかされるでしょう。
洞察:生きること、創ること
このアルバムが指し示す洞察は、「生きることと、創ることは、分かちがたく結びついている」という事実です。私たちは皆、日々の生活の中で、意識せずとも何かを「創造」しています。
料理をすること、仕事をすること、誰かと対話すること。そのすべてが、自分という物語を紡ぐ、かけがえのない創造行為なのです。『無限夢幻』は、一部の特別なアーティストだけではなく、すべての人間の営みの中に「創造の輝き」を見出す、普遍的な人間賛歌と言えるでしょう。