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心に灯る物語

『はめふら』に学ぶ、無意識の善意が世界を変える力

もし、自分が大好きなゲームの、破滅エンドしかない悪役令嬢に転生してしまったら。あなたなら、どうやってその運命に抗いますか?「はめふら」の愛称で親しまれるこの物語は、そんな絶望的な状況から、持ち前の人の良さと行動力で、次々と破滅フラグをへし折っていく、痛快で心温まる物語です。

破滅を回避しようとする彼女の行動が、結果的にゲームの攻略対象だった王子や義弟たちの心の傷を癒し、ライバル令嬢とすら親友になってしまう展開は、見ていて多幸感に満ちています。

「鑑賞」する、天然の人たらし

本作の主人公カタリナの最大の魅力は、その圧倒的な人間的魅力と、天然の人たらしっぷりにあります。彼女の行動は、すべて自分の破滅を回避するための、極めて利己的な動機から始まります。しかし、私たちは、その利己的な行動が、結果として、彼女の周りにいる人々の心を救い、孤独だった彼らに居場所を与えていく、その奇跡のようなプロセスを「鑑賞」します。それは、計算された善意よりも、無意識の優しさの方が、時に人の心を動かすという、一つの真実を示しています。

なぜ今、私たちは「無垢な物語」に癒されるのか

複雑な人間関係や、SNSでの評価に疲れ果てた現代人にとって、カタリナの天真爛漫な生き方は、最高の癒しとなります。裏表がなく、誰に対しても平等に接し、自分の欲望(主に食欲)に忠実。そんな彼女の周りには、自然と人の輪ができていきます。この物語は、難しく考えすぎず、ただ目の前の人と誠実に向き合うこと。そんなシンプルな行動が、世界を少しだけ良くするのかもしれないと、私たちに教えてくれるのです。

灯台守(MASATAKA)のプロフィール写真

この記事の著者

灯台守

(執筆・監修:MASATAKA)

大創社 コンテンツディレクター / AI共創ストラテジスト

20年以上のWeb開発・翻訳経験を持ち、言葉とテクノロジーの両方を扱う創造的な専門家。翻訳家(2003-)として『孫正義名語録 情熱篇』などを手掛け、2013年に大創社を創業。

「評価」ではなく「鑑賞」を軸とした独自の組織開発手法の開発者(特願取得済)。心理的安全性と創造性を育む「学習鑑賞ポートフォリオ」を通じて、教育機関・企業の変革を支援。

現在はAI共創戦略により、書籍9言語同時展開を実現。日々の思索と対話を通じて、世界に眠る可能性を探求し続けています。

鑑賞ポートフォリオ AI活用戦略 組織開発 教育工学 多言語翻訳

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