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心に灯る物語

Netflix版『陰陽師』に観る、人の業と救済の物語

闇が深く、人と妖の境界が曖昧だった時代。都で起こる奇怪な事件を、笛の音と共に解決する一人の男がいた。その名は安倍晴明。Netflix版『陰陽師』は、夢枕獏の描く妖しくも美しい世界を、現代的な映像美で見事に再現した、大人のためのダークファンタジーです。

闇が深ければ深いほど、星は、より一層輝く。

悪を滅するのではなく、心を救う

私たちが本作で「鑑賞」したいのは、晴明の華麗な術や、妖たちの恐ろしさではありません。注目すべきは、晴明の「物の怪」に対する向き合い方です。彼は、ただ妖を退治するのではなく、なぜそれが生まれなければならなかったのか、その背景にある人間の悲しみや、どうしようもない業を理解し、その心を救済しようと試みます。それは、善悪二元論では語れない、世界の複雑さを受け入れる、深い優しさの表れです。

闇の中に、光を見出す

本作が描くのは、人間の心に潜む「闇」です。しかし、物語は決して絶望だけでは終わりません。どんなに深い闇の中にも、必ず一筋の光はある。晴明と博雅の友情や、事件を通して描かれる人々の心の機微は、私たちに、人間の持つ弱さと、そして同じくらいの強さと美しさを教えてくれます。この物語は、あなたの心に、静かで深い余韻を残すことでしょう。

灯台守(MASATAKA)のプロフィール写真

この記事の著者

灯台守

(執筆・監修:MASATAKA)

大創社 コンテンツディレクター / AI共創ストラテジスト

20年以上のWeb開発・翻訳経験を持ち、言葉とテクノロジーの両方を扱う創造的な専門家。翻訳家(2003-)として『孫正義名語録 情熱篇』などを手掛け、2013年に大創社を創業。

「評価」ではなく「鑑賞」を軸とした独自の組織開発手法の開発者(特願取得済)。心理的安全性と創造性を育む「学習鑑賞ポートフォリオ」を通じて、教育機関・企業の変革を支援。

現在はAI共創戦略により、書籍9言語同時展開を実現。日々の思索と対話を通じて、世界に眠る可能性を探求し続けています。

鑑賞ポートフォリオ AI活用戦略 組織開発 教育工学 多言語翻訳

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